3時間のClaude Code入門研修から、自社アプリ開発へ 受講者3社の事例
ここ数か月、「社内でClaude Codeを使えるようにしたい」「研修をお願いできないか」というご相談がかなり増えています。
Claude Codeは名前に「Code」とあるため、エンジニア向けの道具だと思われがちです。ただ実際には、日本語で頼むだけで、パソコンの中のファイルを読んだり、作ったり、整理したりしてくれるAIです。プログラミングができない方にこそ効く場面が多くあります。
この記事では、弊社で実施している入門研修の内容をざっと紹介し、そのあと研修を終えた受講者が、自分で業務アプリを作り始めた事例をご紹介します。
研修の中身:教えるのは「基礎の基礎」だけ
研修は3時間、Claudeのデスクトップアプリを使います。キャッチコピーは「コードは1行も書かない。3時間で『AIに仕事を頼める人』になる」です。
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 10分 | なぜClaude Codeか(チャット / Cowork / Code の違い) |
| 30分 | 準備(アプリのインストール → サインイン → Codeタブを開く) |
| 15分 | ターミナルを1回だけ触る(フォルダを作る・消す) |
| 50分 | 指示を出してみる(ファイルを作る・直す・消す、PDFを読ませて整理する) |
| 25分 | CLAUDE.md で仕事のやり方を覚えさせる |
| 25分 | まとめ・フィナーレ(業務アプリを1つ作ってみる) |
| 15分 | 自分の業務で試す・質疑 |
いちばん伝えたいのは「どこで作業させるか」
研修で一番時間をかけて体に覚えてもらうのは、実はAIの使い方ではなく、「作業フォルダを決める」ことです。
Claude Codeは、あなたが選んだフォルダの中に入って仕事をします。研修では喩えとして、
- Chatは「相談窓口」:画面の中で答えてくれる
- Coworkは「オフィスの同僚」:資料作成などをまとめて任せられる
- Codeは「現場に来る職人」:あなたのフォルダに直接入って作業する
とお伝えしています。職人さんを呼ぶ前に、まず現場の住所を決める。これが毎回の最初の一手です。
そのために、あえて最初にターミナルを1回だけ触ってもらい、mkdir ai で「ai」というフォルダを自分で作ってもらいます。「場所を決めて、命令する」という感覚をつかんでもらったら、ターミナルはそこで終わり。あとはすべて日本語で頼みます。
日本語で頼む → 確認を読む
作業フォルダを選んだら、あとは日本語で指示するだけです。
- 「自己紹介.txt を作って」→ フォルダにファイルが現れる
- 「請求書のPDFを読んで、請求金額と支払期限を教えて」→ 添付しなくても、自分で読みに行く
- 「3つのPDFの名前を『日付_取引先_書類の種類_金額』の形に変えて」→ 中身を読まないと付けられない名前が、一度に付く
- 「内容を一覧にして、Excelで開けるCSVで」→ ダブルクリックでExcelが開く
ファイルを変更する前には、Claudeが必ず確認を求めてきます。「読まずに許可を連打しない。1秒だけ読む」という習慣も、この研修でつけてもらいます。
CLAUDE.md(申し送りメモ)で、仕事のやり方を覚えさせる
後半では、作業フォルダにCLAUDE.mdというメモを置くと、Claudeが毎回それを読んでから仕事をしてくれる、という仕組みを体験します。
最初は遊びで「回答は必ず大阪弁で」と書かせてみます。新しいセッションで話しかけると「まいど!」と返ってきて、会場が和みます。そのあと本題として「10万円以上の支払いは部長の承認が必要」といった社内ルールを書かせると、何も言わなくてもルールを踏まえて答えるようになります。
最後は「支払い管理アプリを作って」と頼んで、入力・一覧・編集・削除ができる簡単なアプリを作り、研修は終わりです。
研修を終えた受講者が、自社アプリを作り始めている
研修で教えるのは、ここまでです。プログラミングの文法も、アプリ開発の手順も教えていません。
ところが、研修後に受講者から届く声で多いのが、「自分で作れました」という報告です。研修で覚えた「フォルダを決めて、日本語で頼んで、確認を読む」を土台に、わからないことはClaude Code自身に聞きながら、自分の業務に必要なものを作っています。
いくつかご紹介します。
事例1:96店舗の賃貸契約書を管理する仕組みを自作
2000名規模の飲食業/統括マネージャー(40代)96店舗のうち、賃貸物件で営業している店舗の契約書管理が、これまで人の手に頼っていました。契約の更新時期や条件を確認するたびに、紙やファイルを探すところから始まる状態です。
研修後、Claude Codeを使って賃貸契約書を管理する仕組みを自分で作りました。ずっと「こういうものが欲しい」と思っていたものを、システム部門や外注に頼まず、現場を一番知っている本人が形にできた事例です。
事例2:材木店業界向けの販売管理ソフトを自社開発
材木店・設計事務所/代表取締役(40代)これまでは業界特化型のパッケージソフトで販売管理をしてきましたが、正直なところ不満もあったそうです。
そこで自社開発に挑戦し、自社の業務に合わせた販売管理ソフトを開発できました。「うまくいったら同業他社に売れるかも」とのこと。業務を知り尽くした人が作るソフトは、同じ悩みを持つ同業者にとっても価値があります。
事例3:コンサルティングの知見をサブスク型のWebサービスに
海外進出コンサルティング/代表(40代)コンサルティングは、これまで自分の知見を「時間」として売るしかありませんでした。自分が動ける時間が、そのまま売上の上限になります。
そこで、その知見をサブスクリプション型で提供するWebアプリを、Claude Codeで開発しました。研修をきっかけに、新規事業の立ち上げにつながった事例です。
なぜ「基礎だけ」で、ここまでできるのか
3つの事例に共通するのは、作りたいものが、最初から本人の頭の中にあったということです。
業務の課題も、欲しい機能も、誰よりも本人がよく知っています。足りなかったのは「それを形にする手段」だけでした。
Claude Codeは、その手段を日本語で提供してくれます。研修で身につけてもらうのは、
- 場所を決める(どのフォルダで作業させるか)
- 日本語で頼む(目的・対象・完成イメージを伝える)
- 確認を読む(何をしようとしているか、1秒だけ見る)
という最低限の作法だけです。この3つさえ身についていれば、あとは「次はどうすればいい?」とClaude自身に聞きながら進められます。
もちろん、AIは間違えることもあります。金額や日付など重要な部分は自分の目で確認する、大事なファイルのあるフォルダをいきなり選ばない、といった安全面の約束も、研修の中でしっかりお伝えしています。
まとめ
- Claude Codeの入門研修で教えるのは、「フォルダを決めて、日本語で頼んで、確認を読む」という基礎の基礎
- それでも受講者は、研修後にClaudeに聞きながら、自社の業務システムや新規事業のアプリを作り始めている
- 業務を一番知っている人が、自分で道具を作れる時代になりつつあります
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「社内で何人か受講させたい」「自社の業務に合わせた内容にしてほしい」「研修後の開発も相談したい」といったご要望に合わせて、内容を調整しています。まずはお気軽にお問い合わせください。
クイックアップス株式会社について
東京都港区を拠点に、中小企業のITパートナーとして2011年から活動しています。ソフトウェア開発・ITコンサルティング・AI活用支援など、幅広いITサービスを提供しています。
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